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スポーツの秋10月、ピンクリボンのランナーがんばりました!第2弾

かなざわピンクリボン実行委員長の吉野です。金沢マラソン2016走りました。その完走記です。

【起床~レース前】
2016年10月23日(日)金沢マラソン2016。僕自身10回目のフルマラソン。ここ4回のフルマラソンでは連続して自己ベストを更新しています。2015年4月の加賀温泉郷で3時間22分、8月の北海道で3時間19分、11月の金沢で3時間15分、2016年3月の和倉で3時間11分と地道に3-4分ずつ記録を短縮。3月の和倉を走った後は、特に大きなケガや病気もなく順調にトレーニングを積むことができ、1ヶ月あたり200km前後の走りこみをしてきました。その間、10kmやハーフのレースにも何回か出走し、こちらについても走る毎に自己ベストを更新し、走力アップの手ごたえを感じて挑んだ今回のレースでした。目標タイムは、1km4分20-25秒のペースを守っての3時間5分前後。サブスリーを狙って…と思わなかったわけではないですが、1週間前の10kmのレースでは39分33秒と38分台からは程遠いタイムしか出ませんでしたので、まだサブスリーの実力はないと考え現実的で無理のないタイムを目標にしました。

朝は5時30分に起床。数日前から軽く風邪をひいていましたが、少し咳が出る程度でだいぶ症状は改善しています。体重は54.8kg。欲を言えばもう1∸1.5kg減らしたかったな~って感じです。勝負服はもちろん患者さんがデザインしてくれたピンクリボンウエア。ピンクリボンの力も借りて42㎞走り抜きます!6時過ぎに梅干し入りおにぎり3個とヨーグルトを食べ、6時40分に自宅を出発し徒歩でスタート会場に向かいます。途中、お揃いのライトブルーのウエアを着たボランティアスタッフさん達の集団やランニングチームのメンバーに遭遇し、お互いに挨拶を交わしながら自然と気分が盛り上がってきます。
7時過ぎにスタート会場のしいの木迎賓館に到着。すでに集まっていた自転車チームの面々といろいろ雑談しながら、身支度を整えなんてやっていると、あっという間に時間が過ぎてもう7時40分近くになっています。いつも思うのですがレース会場での時間が過ぎるのは本当に早いですねぇ…みんなで集合写真を撮った後、バナナとチョコパイ(僕の大好物、いつもレース前に会場で食べてます)を食べ、レース中の補給食をウエアのポケットに入れ、慌てて荷物をトラックに預けます。ちなみに今回の補給作戦は、5km・10km・20km・25kmで塩飴、15km・30km・37kmでパワージェル、30km過ぎでどうしても辛くなったときのためのブドウ糖タブレットを2個携行というものです。まあこのように作戦を立てていても、たいていその通りにいかないのですが。

7時50分にスタートに整列。僕はAブロック、この時間だと真中からやや後ろくらいでしょうか、自分的には良い位置だと思いました。8時過ぎから開会式のセレモニー。それが終わって8時50分いよいよ金沢マラソン2016スタートです!

【スタート~10km】

スターターの号砲が鳴り、そろそろと走りはじめます。「よーいドン」からスタート地点通過まで約19秒、周囲は目立った渋滞もなくまためちゃくちゃに飛ばすようなランナーもいなくて、まずまず走りやすい環境でした。とにかく飛ばしすぎないようにと自分に言い聞かせ、まずは体を温める目的で最初の1㎞はのんびり入ります。ラップタイムは4分40秒。まあまあいい入りです。ここで体調をチェック。体は重くないし足の痛みもない、だいぶ身体も温まってきたので少しペースアップしてキロ4分20秒の設定ペースをめざします。

さて、広坂をスタートして、兼六園下~橋場~武蔵が辻~香林坊~野町広小路と走っていくわけですが、この辺は金沢の中心部ということもあり、沿道は人人人…。昨年と同じくスゴイ人出です。見知った顔も何人かいらっしゃって「がんばれ~」の声援をいただき、気持ちよく走れました。

5㎞のラップは22分2秒、キロ約4分24秒でバッチリのペースです。「このままで行こう、ペースアップしたいがそこは我慢」と自分に言い聞かせます。ここでランニングチームリーダーのMさんに背後から声をかけられます。Mさんはかなり前の方でスタートしたんですが、3㎞付近でトイレに寄っていたとのこと。タイムロスがありながらまた順位を上げてくるということは、Mさんも調子が良さそうです。でも必要以上に意識はせずにマイペース、マイペース。上半身のリラックスと呼吸のリズムに注意して淡々粛々の走りを心がけます。

この日は気温が15-18℃、当初予想されていた雨も降らず走るには絶好のコンディションでした。ただ、ちょうど5㎞走った時間帯がこの日の中で一番日差しが強く、この辺では暑さを感じていました。寒いかと思いアームカバーをつけていたのですが、この天気では無用の長物になりそうです。今回は妻と長女が初めて沿道に出てくれていて、泉丘高校付近で応援していることがわかっていたので、彼女たちに邪魔になったアームカバーを渡そうときょろきょろしながら走っていると、あ、いたいた。妻と長女の姿をみつけたので、「これもっといて~」とアームカバーを投げ渡します。「エッ」というような妻と長女とその周りの人の顔…。初めてマラソン沿道応援というものに繰り出して「お父さんがんばれ~」の声援のお礼が汗臭いアームカバー…本当にごめんなさい…。

ちょうどこの辺りは住宅街。僕の自宅からも近く、同じ地区の方、職場の同僚の方など見知ったお顔をたくさん沿道にお見かけし、その方達から温かいご声援をいただいて気分良くそして無理せず走ることができました。ただ、5㎞-10㎞のラップタイムは21分22秒。予定よりも1kmあたり1-2秒早いペースで「これ以上ペースアップしちゃいけないよ。ガマン、ガマン」と自分に言い聞かせます。

【10~20㎞】
10km手前から山側環状道路に入り軽く上っていきます。10km付近がこのフルマラソンコースの最高地点。まだまだ身体も脚も元気なのでこのくらいの上りはあまり気になりません。10kmを越えると軽い下り。確かに体が軽くなって走りが軽快になり気分はルンルン…と思っていたところ、自転車チーム○リンス○―ドの黄₋黒のサイクルジャージを身に纏ったSさんが颯爽とした走りで追い抜いて行きました。僕も自転車乗りのはしくれとして、サイクジャージを着てる人を見ると何となく対抗意識が湧いて血が騒いできます。「まだ残り30km近く走らなきゃいけないんだから付いていっちゃダメダメ、自分のペースで!!」と自分に言い聞かせますが、前を走るSさんの背中を見ながら知らず知らずのうちにペースが上がってしまっていたようです。

ところでランナーの必需品と言えるストップウオッチについてですが、今どきはほとんどのランナーがGPS機能や心拍計測機能のあるものを使用しているようです。ところが僕のはストップウオッチ機能しかついていない安物です。とうことでレース中のペース管理は、1km枚の距離表示を見ながらラップを計算してペースを整えています。この日もいつもの通りGPSに頼らず(もともとそんな機能はない)、自分で1km毎のラップを計算しながら走っており、このあたり自分の頭の中ではキロ当たり4分20秒弱で走っているつもりでした。が、完走証の記録を見てみると、10-15kmは20分58秒、15-20kmは20分49秒とキロ当たり4分10秒までペースアップしています。さすがにこれは早すぎ…実力以上のペースアップは後に大きな禍を残すことになります…

さてレースは山側環状道路を出て旭町~天神町~兼六園下を通過していきます。この辺りは学生時代(もう30年ほど昔!)によくうろついていたところ。懐かしいなぁと思いながらもまだハーフまで行っていないのに何となく疲れを感じてきました。「去年はこの辺はまだ楽に走っていたのに…」、やはりオーバーペースが祟っているのでしょうか、不安を感じながら走り続けます。それでも橋場~東山~山の上町と金沢の風情満載の場所では、ラン仲間・自転車仲間からたくさんの応援をいただき、さらに知り合いの和服美人さんからもお声をかけていただいて、そろそろ疲れを感じながらもまずまず気分よく走ることができました。

【20~30㎞】
金沢マラソンのコースは20㎞くらいまでは金沢の中心部を巡るので、沿道がにぎやかで少々の疲労感は応援の力でまぎらわせることができるのですが、この辺からコースは金沢郊外へと向かい少しずつ沿道応援が寂しくなり、さらに田園地帯のため景色も単調で、肉体的にも精神的にも辛くなってきます。

僕は17-8㎞地点あたりから全身の疲れと両ふくらはぎの重さを感じており、そろそろイヤになりかかってます。とは言いつつもまだ○リンス○―ドジャージのSさんの背中が見えるところでついていけています。そんなころ中間地点を通過。安物ウオッチのラップタイムは1時間29分50秒!(ネットタイムは1時間30分9秒)。サブスリーペースです。ここにいたって予定よりもかなり早いペースで走ってきたことに気づきます。「道理で去年よりも早く疲れるわけだ…」と自分で勝手に納得するとともに、当初の作戦通りにすすめられなかった前半戦を後悔しはじめ、さらに後半に向けての不安が強くなってきます。それらの要素が重なり合って心が折れそうになるのですが、それを救ってくれたのもまた沿道からの応援でした。郊外コースに入って沿道はまばらになっていますが、要所要所で自転車仲間やラン仲間そして飲み仲間(!?)が待ち構えていてエールを送ってくれます。また僕が着ているウエアをみて、「あ、ピンクリボンだ!」とか「ピンクリボン頑張れ~」と顔見知りでない方からもピンクリボンのおかげで声援をいただくことができました。そんなこんなで20-25㎞何とかペースをキープ。この5㎞は粘って21分4秒でカバーすることができました。

今回の金沢マラソンでは、僕が担当している患者さんも結構沿道応援に来ていただけたようです。「先生に声をかけたけど気づいてくれなかった~」とか「ピンクリボンのウエア目立ってましたよ!」と思っていたより多くの方に後で言われました。中には、「先生が頑張って走っている姿を拝見して、病気に立ち向かう勇気が湧いてきました!」なんてうれしいことを言って下さる方もいらっしゃいました。「イヤ、僕は多分にMっ気を含んでいるので、つらいのが楽しくて好きで走ってるんですよ~」と心の中で思いながら、うれしいやら感激するやら照れくさいやら…なるほど、こんな風にとらえていただけることもあるんですね。趣味を通じて患者さんにも好影響を与えることができるマラソンって素晴らしいと思います。

さて25㎞地点までは粘って何とかぺースをキープしてきましたが、26㎞過ぎから疲労の色か濃くなります。両足ふくらはぎが時々ピクッとなり足攣りの前兆のような症状がでてきました。まあこれまでのレースでもだいたい25-30㎞くらいでこのような症状が出現して、それでも本格的な足攣りにならずにゴールできていたので、今回も何とかなるとはおもったもののやはり気持ちのいいものではありません。息はまだ上がってはいませんが、身体も脚も重くなってきて、全身にクタビレ感が漂います。25-30㎞は21分46秒、まだキロ4分21秒で粘れています。ただこの頃になると黄色と黒の○リンス○―ドジャージはもう見えなくなっています…

【30㎞~ゴール】
レースは後半の後半、フルマラソンの壁とされる30㎞に突入します。先に述べたようにクタビレ感を感じているもののこの辺はまだ体は動いていました。あと12㎞何とかなりそうかな~を思って走っていると前方に僕の姿を撮影している方がいらっしゃいます。ボランティアスタッフの方かなと思ってみてみると、医師としての大先輩のA先生でした。先生はこの春にとっても辛くて悲しい出来事を経験されたのに、いつもの白髪白鬚の柔和でそして爽やかな笑顔で写真撮影しながら僕に声援を送ってくださいました。A先生の笑顔のおかげでまたまたくじけそうな心が奮い立ちます。

しかしそのA先生効果で2㎞はがんばれたのですが、金沢駅西口を右折し50m道路に入ったあたり、残り約10㎞というところからとうとうどんよりと両脚が重くなってきました。先ほど感じていたふくらはぎのピクツキはこの辺では気にならなくなっていたのですが、どうにも脚が動かない…約3㎞先の遠くに石川県庁と僕の職場が見えます。県庁前では僕の両親と妹、そして職場の同僚が沿道にいるはず。何とかそこまではしっかり走ろうと自分にいいきかせ、少しは足しになるかと思いパワージェルを口に含んで50m道路の長い直線をひたすら走ります。この辺は金沢の新都心ということもあり、また沿道応援の賑わいが復活しています。特に県庁前はすごい人だかり。がんばれ~の声援を受けながら重い脚を引きずるように走っていると、両親と妹が笑顔で手を挙げているのが見えましたので、思わず3人とハイタッチ。いや~家族とハイタッチするなんでこれが最初で最後かも…

この辺が35㎞地点。30-35㎞は22分38秒、キロ約4分32秒でカバー。何とか必死で粘りましたが、まともに走れたのはここまででした…県庁を過ぎて左折するとまた応援が寂しくなります。それと同じくして僕の気持ちも身体もそろそろ限界に近づいてきました。あと約7㎞、時計を見るとちょうど2時間30分です。ここで得意の計算(実は僕、暗算が得意なんです。といっても大して難しい計算じゃありませんが)。「ここからキロ4分10秒を切るペースで走れればサブスリーできるが、とってもそんな脚は残っていないのでサブスリーは無理。ここからキロ5分までペースを落としてもゴールタイムは3時間5-6分なので、目標タイムは達成できる。」そう思った瞬間からもう脚も体も動かなくなりました。かといって歩いてしまうのもシャクに障るので脚を引きずるようにして何とか走り続けます。不思議なもので、キロ5分でいいやと思うと本当にそれだけのスピードしか出ないんですね…「精神は肉体をも支配する」まさにその通りです。

35-40㎞は24分38秒でかろうじてキロ5分を切るペースにまで落ちていました。今回はまさに辛抱とガマンのラスト7㎞。なんか元気が出る方法はないかと思って考え付いたのが甲子園の応援歌。数年前、智弁和歌山高校の全盛時に魔曲として甲子園を席捲したのが同校の応援歌「ジョックロック」ですが、僕らの世代の甲子園の魔曲と言えば、あの憎たらしいほど強かったPL学園の応援メドレー。ツアラ、アラレちゃん、サヤカ、ヴィクトリーといった勇壮な応援曲が甲子園に流れると、PLの打者が立て続けに快音を響かせて殺意がこもっているかのような鋭いライナーをかっ飛ばしてダイアモンドを疾走する姿が今でも目に浮かびます。「そうだ、魔曲の力をかりてあとちょっと走り抜こう!」と頭の中にむりやりジョックロック~PL応援メドレーを鳴り響かせて、何とかグダグダながら走り続けます。そんなこんなで金石街道地獄の折り返し(勝手に僕が名付けました、この折り返しはある意味金沢マラソンの名物コースになるかも…)も何とか走り抜き、再後の2㎞はキロ5分10秒にまでペースは落ちてしまいましたが、結局グロス3時間6分39秒でゴール。最低目標の3時間10分切りと5レース連続の自己ベスト更新達成です。

【レースを振り返って】
今回のレースは、タイムこそまずまずでしたが、内容はあまり満足できるものではありませんでした。ラップタイムを見ながら考えるに、やはり前半飛ばしすぎ…。サイクルジャージのランナーに心を乱されてハイペースになってしまったのが悔やまれます。レース中の特に前半は対抗意識をじっと飼い慣らしてペースを乱さないで走る気持ちの強さが必要だと思いました。とはいっても、30㎞地点までサブスリーペースで走れたというのはある程度自信になったのも事実です。次のフルマラソンはおそらく3月の和倉万葉になると思いますが、今回の反省を踏まえて和倉の難コースに挑みたいと思います。
最後になりますが、今回もたくさんの方からご声援をいただきまして本当に励みになりました。僕にたいしてだけではなくて、ピンクリボンに対しても数多くお声をかけて下さったこと、心より感謝しております。

金沢マラソン最高です!来年もまた絶対走りたい!!